年末には会社で忘年会が行われます。新人社員が幹事に選ばれることもありますが、初めてだと何をしていいか分からず戸惑ってしまうこともあります。忘年会の幹事をスマートにこなすコツを紹介します。
会社の忘年会ってどんなもの?
忘年会とは、その名の通り「1年の苦労を忘れるための会」で、「その年に起きた嫌なことは忘れて新しい年を気持ちよく迎えましょう」という会です。会社、部署全体での忘年会や、関係部署との合同忘年会、また、社外の取引先との忘年会など、ひとくちに忘年会といっても様々です。大まかに分類すると、社内で行われるものと、社外の人と行うものの2つになります。幹事を任されることになるのは、社内の忘年会が一般的でしょう。
社内の忘年会は、会社全体や、部署単位などで行うことが多く「1年間お疲れ様」という意味合いが強くなることも。社員を慰労するという目的が主となる場合は、上司が部下に功労をねぎらう言葉をかけるなど、和やかな雰囲気で進められることが多いでしょう。会社によっては、福利厚生として予算が出る場合もあります。
会社での忘年会は、友達との飲み会などとは違い、社会人として守るべきマナーがあります。特に、新入社員の場合は、その場の立ち振る舞いで、自分の印象が大きく変わってきます。忘年会を上手く乗り切るためには、マナーを守るように気をつけましょう。
まず、遅刻は厳禁です。時間を守るということは社会人として、最も重要なマナーです。最低でも忘年会の開始時間の10分前には会場に入れるように、ゆとりを持ちましょう。もし仕事が終わってから、上司と一緒に出発した場合は、一番後ろを歩き、最後に会場に入るように心がけましょう。
宴会ではお酒も入り、気分も盛り上がります。先輩や上司とも、普段よりも気軽にコミュニケーションが取れる状況になりますが、会社の忘年会だという事を忘れてはいけません。楽しいからと、タメ口で話すことや、慣れ慣れしい態度で接するのは控えましょう。次の仕事の時にも「昨日はお世話になりました」などひと言挨拶をするといいでしょう。
幹事に選ばれたらどうすればいい?
忘年会の幹事を任されたら、まずは忘年会の日時を決定することから始まります。参加者に予定空けてもらうために、1ヵ月半ぐらい前には、候補日をいくつか出して都合の良い日を聞きます。
優先するのは、忘年会でキーパーソンになる、社長や役員、部長、直属の上司などです。そこから、日にちを絞って他の参加者にも出席可能かどうか確認しましょう。日程が決まったら、参加者全員に漏れなく伝わるようにメールなどで連絡します。
お店が決まってない場合は「場所は決定次第、連絡致します」と書きましょう。都合が悪く欠席という人もいるかもしれませんが、その場合は「参加可能な方が一番多い日に決定致しました。ご希望に沿えなかった皆様、申し訳ございません」と一言書き加えると、良い印象になります。
日時が決定したら、次はお店選びです。参加する人の傾向に合わせてぴったりのお店を選びましょう。当日の内容を決めるのも幹事の仕事です。始まりの乾杯や挨拶は誰がするのか、ゲームや余興は入れるのか、など当日の様子と時間配分も考えながら、必要な準備をしていきます。
挨拶をお願いする場合には、事前に伝えておきましょう。当日になって突然お願いするのは失礼になりますし、挨拶が長引くと後の進行にも差し支える場合があります。日時と場所、会費が決定したら、参加者にメールなどで忘年会の案内を送りましょう。
案内メールには、日時、場所、会費と集金方法、申込み締切日、キャンセル規定(例:前日昼以降のキャンセルは全額負担など)を記載します。また、会費は当日までに集めておくと安心です。誰が払ったのかすぐに分かるように、チェックリストを準備してスムーズに進めましょう。
忘年会にピッタリなお店の予約をしよう!
忘年会のお店の条件はいくつかありますが、まずは参加者が行きやすい場所を選ぶことが大切です。仕事終わりに行うなら、会社から近い場所にすると良いでしょう。帰りの電車も、会社の近くなら問題ないことがほとんどです。
行きやすい場所にあるお店で、宴会に向いていそうなところをいくつかピックアップします。予算なども考えて、宴会コースがあらかじめ用意されているところが便利です。もし、以前に会社の忘年会で利用して評判の良かったお店があればそこを選ぶのもおすすめです。参加者もお店の場所と雰囲気が分かりますし、お店との打ち合わせもスムーズに行くはずです。会社の忘年会が初めてで分からないという場合には、先輩に聞いてみましょう。
候補が決まったら下見をします。下見をする時には、飲み放題メニューのチェック、注文をして飲み物が出てくるまでの時間、店員さんの雰囲気、BGMの音量はうるさくないか、分かりやすい場所にあるか、二次会に使えそうな場所は近くにあるかなどもチェックしておきましょう。お店が決定したら、スタッフとコース料理の内容の金額、飲み放題の時間、人数変更の期限、キャンセル料の有無なども忘れずに確認します。
挨拶から進行まで、準備はきっちり綿密に
当日も幹事の仕事はたくさんあります。参加者が楽しめているか気を配りながらスムーズに進行できるように心がけましょう。初めての忘年会の幹事は緊張してしまいますが、少しぐらい進行がたどたどしくても、順番を間違えてしまっても、参加者は一生懸命頑張るあなたの姿を応援してくれるはずです。緊張してしまっても、大きな声でハキハキと喋るようにしましょう。
当日の主な流れの例は以下の通りです。
※幹事が一番先に会場に着くようにしましょう。
・開始時間になったらスタート
開始が遅れるとお店に迷惑をかけてしまいますので、時間になったら全員が揃っていなくても始めます。開始の挨拶をしましょう。
・事前にお願いしていた方に乾杯の挨拶
乾杯の飲み物が揃っているように、事前に乾杯用ビールなどを早く出してもらうようお店にお願いしておきます。
・歓談タイム
おおよそ40分程度となります。お酒と食事を楽しんでもらいます。
・ゲームなどの出し物
15分程度で終わるゲームや出し物を行います。あまり長くならないように注意しましょう。
・会計
忘年会が終わる15分前には、さりげなく席を立って、会計を済ませておきます。領収証が必要な場合も忘れずに出してもらいましょう。
・中締め挨拶
終了10分前に「そろそろお時間ですので…」と伝えます。
・退店
終了予定時刻にはお店の迷惑とならないように素早く退店しましょう。幹事は、最後に忘れ物がないか確認して、お店にお礼を述べてから帰ります。
まとめ
忘年会の幹事の仕事を紹介しました。初めて幹事をやる事になると、どうしていいのか分からずとまどってしまうこともありますが、今回の記事を参考にして、スムーズに行えるように準備を進めていきましょう。