結婚・披露宴を行う場合に、職場の人をどこまで招待するのかは、悩ましい問題です。
仲の良い同僚を招待したいけれど、ひとりでも職場の人を招待するなら、上司を招待しないのは失礼?といろいろ迷ってしまいますよね。
今回は「職場の人の招待をどうするかといった内容から、招待状の渡し方、挨拶をお願いする時のポイント、結婚式当日の注意点、結婚式後のフォロワーまでをまとめました。
結婚式に職場の人をどこまで呼ぶ?呼ばない人へのフォローは?
職場の人を結婚式・披露宴に招待する場合、自分の所属する部署などで招待する人としない人がいると、招待されなかった人に「なぜ私は招待されなかったんだろう…」と不満に思われてしまうことがあります。「仲の良い人だけを招待する」といった方法は後々気まずい空気になりやすいので避けましょう。
職場の人を招待する場合は、客観的に納得できる人選を心掛けること。
例えば、所属する部署やチーム全員を招待する、直属の上司・先輩のみを招待するといった選び方です。全員を招待することが難しい場合は、上司を挙式披露宴に、同僚や後輩は二次会に、と分けて招待してもいいですね。
職場の人をあまり招待したくないという場合は「挙式披露宴は身内だけで行いますので」と、結婚報告だけにし、職場の人は誰も招待しない形にしても良いでしょう。
結婚式・披露宴のゲストは両家で人数などのバランスをとる必要があります。例えば新婦側に職場の人をたくさん招待しているのに、新郎側は職場の人がゼロというのもバランスが悪いですよね。ふたりだけでなく式場のスタッフや家族にも相談して考えましょう。
招待状を渡す方法や挨拶の依頼はどうする?
結婚式は新郎新婦が「ゲストをお招きする」というスタンスなので、招待状を相手に直接手渡ししてお願いするのが本来のマナー。職場で会える人には、招待状を直接渡すようにしましょう。
ただし、招待状を渡す前に結婚することや式の日取りを伝えて、参加可能なことを確認しておくことが常識です。結婚の報告もせずいきなり招待状を渡すのは絶対にNGです。
招待状を手渡しする時には、ぜひ来てほしいという気持ちを伝えましょう。
披露宴の中でスピーチや乾杯の挨拶、余興などをお願いしたい場合は、招待状を渡す際に伝えるのがおすすめです。招待状を渡す前にすでにスピーチなどを依頼している場合は、引き受けてもらったことへのお礼を添えてくださいね。
【文例】
「先日報告をさせていただいた結婚式の招待状です。ぜひ●●さんにお越しいただきたいと思っております。●月●日の●時から行いますので、お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします」
「●●先輩、遅くなりましたが結婚式の招待状です。余興を引き受けてくださって、本当にありがとうございます!会場設備など確認すべきことがあれば教えてくださいね」
手渡しする招待状を用意する時の注意点
結婚式の招待状を手渡しする場合は、郵送する場合と違い、封筒に相手の住所を書いたり、切手を貼ったりする必要はありません。封筒には相手の名前だけでOKです。
住所が書かれていると「本当は郵送しようと思ったけど、切手代を節約したくて手渡しにした?」と思われてしまう可能性もあるので気を付けて。
招待状を毛筆書き、あるいは印刷する前に、郵送するゲストと手渡しをするゲストそれぞれのリストを作成しておきましょう。
手渡しの招待状は、郵送しないので封をする必要もありません。中身が出てしまいそうな場合はシールでとめる程度にしましょう。
封をしないのは、縁起の観点では封を「切る」行為が良くないという意味、実務的な観点では「開封の手間をかけさせないため」という意味があります。
招待状には切手を貼った出欠確認用の返信ハガキを同封するものですが、手渡しの招待状でも同様に切手を貼った返信ハガキを同封します。
こちらが手渡しをしていたとしても、相手が返信ハガキを手渡ししてくれるかは分かりません。郵送で返してもらっても良いように、切手を貼った返信ハガキを同封しましょう。
【手渡しの招待状のポイント】
・招待状は封をしない
・招待状に切手を貼った返信ハガキを同封する
祝辞や乾杯の挨拶を依頼する場合のマナー
祝辞や乾杯の挨拶を考えるのは時間がかかります。招待状の準備ができていない場合でも、結婚式・披露宴の日取りが決まれば早めに依頼の旨を伝えるのがおすすめです。
遅くても招待状発送目安となる結婚式2ヶ月前までには依頼の意思を伝えましょう。
依頼をする場合は、直接会ってお願いするのがマナーです。転勤や出張などの理由で直接会えない場合は、ひとまず電話でお願いをするようにします。
メールやSNSで依頼したり、連絡をせずに招待状に付箋のメモ書きで依頼したりするのは大変失礼なのでやめましょう。
スピーチや乾杯の挨拶を依頼する時は、結婚報告も兼ねる事になると思います。
そのため、依頼する時に話す内容と順序は「結婚報告・結婚式の日取り・主賓として列席のお願い・主賓祝辞(乾杯挨拶)のお願い」というのがスマートです。
その際に「披露宴のスタイル」「ゲストの人数」「スピーチの順番」「持ち時間」「スピーチ内で話題にして欲しい(欲しくない)こと」など、スピーチに必要な情報もお伝えしておくのがベターです。
引き出物の選び方
引出物の選び方は大きく2つ。式場の提携ショップから選ぶ方法と、自分たちで用意して式場に持ち込む方法です。
提携ショップから選ぶメリットは自分たちで調べる手間が省けること。商品を選びやすく、発注~検品までを式場が担当してくれるので、トラブルがあった場合でも式場にフォローをしてもらえる安心感があります。
持込みをする場合は、ゲストに合うアイテムを自由に選ぶことができるので、オリジナリティが出しやすく、よりゲストの満足度が高いアイテムを選べる可能性が高いです。
お得なアイテムを選べば引出物の価格を抑えられることもありますが、式場によっては持込み料がかかる場合もあるので、成約前に確認しておくと安心です。
引出物の相場は、ひとりあたり5,000~8,500円程度。職場の同僚には5,000円、上司には8,000円を目安に、それぞれの立場に合った品を贈るのがおすすめです。
引出物といえば、食器やタオルといった誰でも使いやすいアイテムが昔から定番とされていますが、近年はゲスト自身に好みのアイテムを選んでもらえるカタログギフトが人気です。
カタログギフトは、食料品中心のグルメカタログや雑貨屋のおしゃれなカタログなど、ゲストの趣向や引出物の予算に合わせて選べることも人気の理由です。
【ゲストに喜ばれる引出物のポイント】
・いくつあっても困らない実用的なもの
・記念品としてふさわしい高級感のあるもの
・自分がもらってうれしいもの
実用的なアイテムは喜ばれやすいのでおすすめです。また、いくら高価なアイテムでも安く見えるものは避ける方が無難。迷ったときは、自分がもらってうれしいかどうかを考えて判断しましょう。
結婚式後のフォローも大切!職場で会った時のお礼の言葉集
結婚式後の出勤では、職場の人たちにお礼を言うのがマナーです。とくに祝辞や乾杯の挨拶、余興を受けてくれた上司や職場のメンバーへのお礼は必須です。
また、当日招待はできなかったものの、祝電やお祝いをしてもらった人にも、無事に結婚式を終えた報告とお礼を伝えましょう。
【文例:祝辞や乾杯の挨拶へのお礼の言葉】
妻(夫)の上司からも、“余興であんなに会場を盛り上げるなんて、チームワークのいい職場なんですね”という言葉をいただきました。
まだまだ至らない者同士ですが、これから頑張ってまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
【文例:余興へのお礼の言葉】
お忙しい中、お昼休憩の時間や休日を使って、メンバーの中心になって準備をしてくださったと伺いました。本当に感謝してもしきれません。ありがとうございました! 近々お礼も兼ねて、一杯おごらせてください!
まとめ
●職場関係の人を招待する場合、誰を招待したか、しなかったかで今後の仕事に影響が出ないように選ぶことが大切
●職場の人への招待状は、事前に結婚報告を終え、参加の意思を確認できてから手渡しを
●手渡しする招待状は住所を書かないなど、郵送するものとは勝手が違うので注意する
●披露宴で祝辞や乾杯の挨拶などを依頼する場合、2ヶ月前には伝える
●引き出物は、職場の同僚が5,000円、上司は8,000円を目安に。それぞれの立場に合った品を贈る
●結婚式後の出勤では職場の人たちへのお礼を忘れずに!