1着はもっておきたい礼服、おすすめの選び方とマナーとは?

礼服イメージ

普段の生活では着る機会が少ない礼服ですが、冠婚葬祭には欠かせないアイテムです。いざという時のために用意しておきたいものです。

礼服はどのようなものを選べば良いのか、その選び方と礼服に関するマナーを見ていきます。

礼服とは?スーツとの違いはあるの?

礼服とは略礼装のこと。結婚式・お葬式など冠婚葬祭にふさわしい服装として一着は持っておきたいものです。お葬式専用の礼服は喪服とも言います。

男性の礼服の場合、スーツとの違いはどこにあるのか疑問に感じるかもしれませんね。礼服とビジネスの場で着るスーツの違いですが、まず色が違います

同じ黒でも、スーツの黒は礼服と比較すると、すこし明るくなっていて暗いグレーのような色味です。暗い室内では、その違いがあまり分りませんが、照明が明るい場所や、日光の下では明確な差があります。

似たような色だから、と葬儀の際にビジネスツーツを着ていくと、周りの人からすぐに気付かれてしまいます。また、礼服は高級なものほど、黒が濃くなっています。

デザインやシルエットも礼服とスーツとでは異なります。礼服は、着る機会がそれほど多くないため、5年、10年と長い期間着る人が多くなります。体型の変化があっても着続けられるように、少しゆったりしたシルエットに作られているのが一般的です。

一方のビジネススーツは、その時の流行に合ったデザインになっていて、若い人向けには細身のシルエットのものも多くなっています。

吹き出しイラスト

おすすめの選び方【男性編】

礼服には夏用と冬用があります。いつ着ることになるかは分らないので、できれば両方用意しておきたいものですが「まずは1着だけ」という場合、裏地がついている秋冬用のものを購入しましょう。

礼服の価格は様々ですが、高価なものは、黒色に深みがあり、品もあります。予算に合わせて選ぶと良いでしょう。着る機会はそれほど多くないので、あまり高価なものを買う必要はありません。

男性の礼服には、ボタンがシングルタイプのものとダブルタイプのものがありますが、どちらも格式の違いはなく、どちらを着ても問題ありません。自分の好みやスタイルに合わせて選びます。

サイズは、長年着ることを考慮して、余裕のあるサイズにしましょう。体型は年齢とともに変化しますので、注意が必要です。ズボンはアジャスターがあり調整できるタイプのものを選べばサイズが多少変化しても安心です。

デザインは、流行のものや個性的なものは避けて、シンプルなデザインをおすすめします。細身のズボンはスッキリとして見えますが、年齢を重ねたときのことを考えて、極端に細身なものは避けたほうが無難です。

おすすめの選び方【女性編】

女性の礼服(喪服)も男性と同じように、基本的には黒の無地となっていますが、ワンピース、スーツ、アンサンブルなどいくつかのタイプがあります。肌の露出はなるべく避けるのがマナーとなっていますので、襟元が大きく開いているものや丈がひざ上の短いものはNGです。

基本的にはワンピースや、アンサンブルが一般的です。パンツスーツだと、場合によっては非常識に見られることもあるので控えた方がいいでしょう。オールシーズン使えるように、ワンピースにジャケットやボレロがついた3点セットなどがおすすめです。

また、男性の礼服は葬儀・結婚式ともに着用できますが、女性が兼用するのはあまり好ましくありません。コサージュやアクセサリーで華やかにすれば、子どもの卒業式などに着回しも可能です。ただ、流行りや傾向などもありますので、周りに確認したほうがいいでしょう。

コサージュ

礼服(喪服)を着る際のマナーとは?

喪服の場合、オシャレのために着るのではなく、故人とのお別れを偲ぶ場に行くためのものです。着飾ったり流行に合わせたりする必要はありません。男性の場合は黒礼服の上下に、白いシャツ、黒いネクタイを着用しましょう。

遺族や親族が着用する正喪服では、夏でも長袖が正式ですが、七部袖や半袖でも良いとされています。参列者などが着る準喪服は、流行のデザインが施されたものや、半袖でも問題ありません。

男性のシャツは定番のシンプルな生地(ブロード)を選び、織り柄が入ったものやリネンなど特殊素材のものなどは避けます。

女性のインナーには、黒で首元が大きく開いていないデザインを選び、光沢のある素材や透け感のあるものは避けましょう。ストッキングも黒かナチュラルな肌色にします。

小物はスーツに合わせ、ベルトも黒に統一し、カフスやタイピンなどは外すようにしてください。冠婚葬祭用に黒のシンプルなバッグを一つ用意しておくと慌てなくてすみます。

アクセサリーは、結婚指輪以外に真珠の小ぶりのものは着けても問題ありません。喪服には、ネックレスは2連のものは不幸が重なるという意味がありますので、必ず1連のものにしましょう。

足元にも気を配りましょう。靴は黒の革靴にします。金色の金具がついているものや、エナメルのように光るものは履かないようにしましょう。靴下も無地の黒か紺色にしましょう。

靴の選び方

女性の場合、タイツはカジュアルに見えるということで避けた方が無難。ストッキングにしましょう。夏場でも、ジャケット必ず着用します。夏用の礼服は涼しい素材になっていますので、季節に合わせて選びましょう。

まとめ

礼服とスーツの違い、礼服の選び方と喪服のマナーを紹介しました。特に訃報は、突然の出来事が多いため、前もって用意しておくと安心ですね。

マナーについても、知っておくと購入の際に役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。