社会人にとって重要なペーパーによる文書の作成や取り扱い。取引に関するものもあれば、報告の際に使用されることもあります。その種類と役割を理解しながら、自ら作成することもできるようになっておきましょう。
紙一枚で会社の利益や損失に関わるケースもあるので、気を緩めずに作成し、また、取り扱うようにしてください。
ペーパー文書の種類と役割
ペーパー文書は主に社内文書、社外文書、社交文書に大別されます。
●社内文書
文字通り、社内でのやりとりに使用される文書です。連絡や報告はもちろん、届け出などにも使用されます。具体的には、稟議書や企画書、日報や通知書、変更手続きに必要な書類などがあります。社内の人に渡すものではありますが、中には公的な書類もあるので、軽視しないようにしましょう。
●社外文書
社外との取引上必要となる書類の中で、特に他社や他社の人に向けた文書のこと。
提案書や企画書、見積書や依頼書、注文書、発注書などがこれに該当します。
他社に提出する非常に重要な書類のため、送付するなどする前により入念なチェックが欠かせません。
●社交文書
これは社交、つまり人間関係を構築するのに重要であり必要不可欠な文書のこと。直接仕事に関わらないものもありますが、これを疎かにすると会社全体の信用にも関わってきます。例えば、案内状や年賀状、挨拶状や詫び状、招待状などです。
タイミングや内容、送り先など気を遣わなければならない重要な文書となります。礼儀面も強く意識しながら作成・送付しましょう。
文書作成時の流れとポイント
いきなり文書の作成に取り掛かることはできません。まずは、何を伝えたいと思っているのかをハッキリとさせ、それをまとめましょう。
これはどの種類の文書を作成するときにも必要となる作業。
目的がハッキリとしていないと、まとまりのない文書になってしまうので要注意です。
目的が明確になったら、誰に送るのか、これも明確化します。
送る相手によって作成のポイントや方法が変わってくることもあるからです。
いよいよ文書の作成に取り掛かります。フォーマットがある場合にはそれに沿いながら、なければ見易くまとまりのある文書に整えていきましょう。
文書の作成が終わったら、内容や構成をチェックします。
間違いがないか、情報が正確に読み取れるかどうかなど何度もチェックを繰り返しましょう。
文書作成時にチェックすべき項目
ペーパー文書で特に見直しておきたい部分をピックアップしておきます。
・送り先の企業名や部署名や役職名(当然、担当者名も)
・自社・他者双方の連絡先(住所や電話番号など)
・請求書や発注書の場合には日時や金額、数量など
・会社実印や割印などが正しく押されているか
・誤字脱字など
情報の漏れは絶対にあってはなりません。
それ以外にも上記のことを何度も確認してから完成としましょう。
ペーパー文書に必須のハンコの話
上で会社実印に触れましたが、ビジネスにおけるペーパー文書では、ハンコや印鑑は非常に重要なツールとなります。それが全てを承認したことを示すため、このハンコに関する事柄も押さえておきたいところです。書類によってはスタンプ型のもので構いませんが、社外に対しての書類や公的文書などは会社実印(社判)、個人の実印、認印などを使用しましょう。契約書などを作成する時に押すのが会社実印です。個人で契約書にサインをする時には自分の実印を使用します。
2枚以上の契約書には、それぞれのページが繋がっていることを示すために、「契印」を押すことがあります。内容は同じだけれども、自社用と他社用など複数の文書を作成した時に、同じ文章であることを示すのが「割印」です。
「捨て印」はこれを余白に押しておくと、ミスなどがあった時に、書類を受け取った相手が修正等することが可能となります。