最初は良かった面接も急に圧迫に

24歳の時に就活をしていました。
エージェントを通してあるホテルに応募したのですが、事前に圧迫面接ということは全く知りませんでした。

同じエージェントのところで他の会社を受験する人たちも何人かいたので、その人たちで集まって面接官と受験者のロールプレイングを行ったりして、お互いに意見を言い合って面接に備えていました。

また、そのエージェントの担当の方が面接対策として想定できる質問などを提示してくれ、質疑の内容を自分なりに考えるなどしていました。

1次面接は、そのホテルの人事担当者の方とだったのですが、この時は全く圧迫面接ではなく、むしろなごやかな雰囲気でした。
その際にはここで働きたいなと感じました。

最初はなごやかな面接だったのが

ただ、次の面接で上席の方が出てこられた際、かなりの圧迫を感じました。
例えば、「営業をやっていくうえで辛いことも出てくると思うが、どうやって乗り越えるか?」といった質問をされた時、「大変なことは沢山あると思いますが、私は人が好きで~」などと途中まで言いかけたところで、「好きなだけではやっていけないからね」などと言葉を遮って話をされることがあり、結論までを話させてくれない状況が続きました。

そこまで長々と話しているわけでもないのに、私の意見が途中までしか話せず、真意がうまく伝えられないように感じました。
お願いだから最後まで聞いてくれと何度も心の中で思っていたので、少し声も強めに出てしまったかもしれません。面接は辛いというよりも、どちらかというとイライラしてしまいそうでした。

それでも、できるだけ表情には出さずに、話を遮られてもそれは受け止めた上で言いたいことを最後まで伝えました。結局そのホテルからは内定をいただくことができました。

内定が出る前にエージェントにも圧迫面接だったことを伝えていて、手ごたえがなかったことを話していたのですが、実は面接の時に私がきちんと受け答えをしたことを買ってくれて、内定を出してくれたのだということが分かりました。

自分の信念を曲げずに対応することを評価してくれたことは嬉しかったのですが、正直なところ、入社しても自分の意見を最後まで言わせてもらえないだろうな、意見を言おうとしてもすぐに否定されるのだろうな、というイメージをぬぐうことができず、内定は辞退してしまいました。

人事担当者も良い方だったし、もちろんすべての社員が同じ考え方や話し方をするわけではないのは分かっています。

上席の方のそのような話し方は面接の時だけのことなのかもしれません。それでもやはり自分自身が感じた精神的な疲労感を思うとそこで働きたいとは思いませんでした。

一緒に働く人が一番だと思える

企業が採用するのは、技術や資格を持った人も大切だと思いますが、一番に大切なのは一緒に働きたいと思える人なのだと思います。

反対に、就活をする側も、この人と一緒に働きたいと思える企業に入社するものだと思います。
企業の考え方や社風などは、少なからず面接官にも現れています。
就活や面接は恋愛と同じ、などと聞くことがよくありますが、直感でここで働きたい、ここは合わなそう、という感覚があれば、見落とさないようにするのが大切です。

そしてそこで働きたいと感じるのであれば、企業にも同じように思ってもらえるよう、自分に自信を持つことだと思います。
自信がなければ、企業も認めてくれることはないでしょう。
たとえ面接で話がうまく続けられなくなってしまっても、自信を持って自分の中の信念やこだわりがぶれることなく対応できれば、きっとそれは相手にも伝わります。

言いたいことを話すというよりは思いを伝えるという気持ちで、相手の心に訴えることができれば、就活はうまくいくと思います。