カバンの整理から分かる管理能力

小さな事に忠実な人は大きな事にも忠実という言葉がありますが、大きな仕事をきちんと管理できるかどうかは、身の周りの物事をきちんと管理しているかどうかに表れるものです。一番身近な点として、カバンについて考えてみなければなりません。

カバンの整理は相手への印象を変える

取引先との商談をする時の資料は、全てカバンに入っているものです。いざ、商談が始まった時に必要な資料をカバンから取り出すのに時間がかかると、商談先にどのような印象を与えることになるでしょうか?

相手はカバンの中身を見られないとしても、きちんとカバンの中身を整理できていないという事は理解できますので、自分の所持品ですらきちんと管理できない人物というイメージを持つようになるかもしれません。

「たかがカバンくらいで、そこまで悪い印象を与えることはないだとう」と感じる方もおられます。しかし大切な商談の資料をすぐに探し出せないということは、重要な資料の管理ができていない事になり、結果として信頼を失うことになります。大きな商談であればあるほど、こうした細かい点を相手は注目しているものです。

カバンの整理の仕方

カバンの中に入っている物には「名刺入れ」「スケジュール表」「化粧ポーチ」「筆記用具」「小物」「スマホ」そして「必要書類」です。このように列挙してみると、それほど多くはないということが分かります。つまりカバンの中身を整理できないということは、ビジネススキルが著しくかけているという事です。

では、どのようにカバンの中身を整理することができるのでしょうか?まずは仕事に直接関係のないものをカバンの中で別にする必要があります。「ハンカチ」「ティッシュ」「定期入れ」「財布」「スマホ」などの小物は、カバンの中でポーチのような物に入れて置くことで書類などと混ざってしまうことを避けられます。

重要書類を出す時に、こうした小物を取り出してしまうと、一気に印象が悪くなってしまうので注意しましょう。

次に仕事に関係している書類は、きちんとファイルを使い保存しなければなりません。
そしてファイルは書類のカテゴリーごとに色分けするか、取引先ごとに色分けすることが必要になります。

例えば、「A社の書類は赤」「B社の書類は青」というように分けるようにしましょう。
ファイルの中身を確認しなくても、中身を把握できるようにすることを目標とします。

さらにファイルをカバンにしまう場合も、重要な書類を内側に入れておくことで書類の位置を把握し易くできます。加えて、こうする事で大切な書類が常に内側にあり、重要書類が雨で汚れてしまう事を避けることができます。このようにただ単にファイルをまとめるだけでなく、ファイルをしまう際の順番や場所なども考える必要があります。

日頃のチェックがカバンの管理のポイント

カバンの中身がグチャグチャになってしまっている方の特徴には、カバンの中身を確認しないという点があります。会社や自宅に帰宅をすると、いつもカバンの中身を乱雑に机の上に置く、スーツのポケットにしまっているものを適当に出してしまうわけです。カバンから物を出す場合には、必ず出した後の場所を決めておくようにしましょう。
出した後の物を置く場所が決っていると、しまう時の場所もだんだんと決まってくるもので、結果としてカバンの中が整頓されてきます。

このような習慣を持っていると、カバンを変える時にも役に立ちます。カバンに入れるものがどこにあるのかという事が決っているので、出発する時に書類を含め全てのものを自動的に所定の位置から持って行くことになるので、忘れ物をすることがほとんどなくなります。

このように自分なりのルールときちんと定めることが、日々の整理整頓の基本となります。整理整頓はビジネス上の必須スキルであり、誰であっても身に付ける事のできるものです。

「自分は性格的に上手く整理整頓ができない」という甘えは、ビジネスシーンでは許されないという自覚を持つようにしましょう。