お葬式のマナーQ&A

お葬式イメージ

冠婚葬祭のマナーを心得ておくのは、社会人としての一般常識です。お通夜や告別式など葬儀に関するマナーは古くからのしきたりがありますので、いざという時に恥をかかないようにしたいものです。今回はお葬式に関するマナーをQ&A形式でまとめました。参考にしてみてください。

お葬式場イメージ

Q:19時までのお通夜に、ギリギリなら顔を出すことができそう。終了の直前に行っても問題はないでしょうか?
お通夜終了の30分前までに到着するようにしましょう。

お通夜の終了時間が告知されている場合、終了30分前までには到着するのがマナーです。あまり遅れて行くと目立ちますし、遺族を待たせてしまうのも失礼にあたります。
大幅に遅れるのであれば、無理をして行くのではなく、後日香典を送る方法もあります。お通夜の翌日の告別式に参列できる見込みがあれば、お通夜は欠席して告別式に参列するなど、臨機応変に対応しましょう。

Q:通夜ぶるまいには出席すべき? 失礼するタイミングはどうしたらいいですか?
故人の供養になるものなので出席しましょう。

かつては一晩中お通夜をするのが習わしだったので、その名残で「通夜ぶるまい」の風習が残っていることがあります。通夜ぶるまいは、故人と親しい人のために用意された食事などを指し、お通夜の後にいただきます。

通夜ぶるまいは故人の供養の意味があるので、勧められた場合は出席するのがマナー。長居しづらい雰囲気であれば、食べ物を少しいただきながら15分程度過ごすだけでも良いでしょう。場の空気を読みながら、同じ立場の人と歩調を合わせるのが無難です。退席する場合は、周囲に黙礼をしつつ席を外せば問題ありません。

Q:会社関係で告別式で受付を担当します。「ご愁傷様です」と声をかけられた場合、どのように返答したらいいですか?
「ご愁傷様です」に対しては「恐れ入ります」と返答を。

「ご愁傷様です」とは「このたびは大変おいたわしい(ご愁傷な)ことでございます」という意味があります。
会社関係の葬儀で受付を担当する場合、自分の身内が亡くなったわけではありませんが、その家の代表と考えます。そのため「ご愁傷様」と声をかけられた場合は「恐れ入ります」と答えると良いでしょう。

Q:お通夜に出席した場合、告別式も出席すべき? その場合、香典は2回渡すのでしょうか?
故人と親しい場合はお通夜と告別式の両方に出席しましょう。香典はお通夜に1回で大丈夫です。

お通夜に参列したら、必ずしも告別式にも出席しなければならないという決まりはありません。近年はお通夜のみ出席する人が多いようですが、親族やお世話になった恩師、親しくお付き合いしていた人の場合は両方に出席を。

香典は、お通夜と告別式ともに両方渡す必要はありません。お通夜で香典を渡した場合は、告別式の受付で「(香典は)昨日、すでにすませております」と一言伝えて、記帳をします。

両方に出席するとなると、同じ服装で良いのか不安に感じるかもしれませんが、同じ喪服で問題ありません。お通夜は急ぎ出席することもあるので、女性の場合はお通夜は肌色のストッキングにし、あえて不備なところをつくっておいても良いですね。告別式はきちんと黒色のストッキングで出席すると、同じ服装でも少し差をつけることができます。

Q:葬儀に出席にできない数人の友人から香典を預かった場合、どう記帳したらいいですか?
人数分、全員の名前を記帳します。自身の名前の上には「代」という文字を添えて。

受付で記帳する時は、友人たちの名前をすべて書いて、その横に代理を意味する略字「代」の文字と自分の名前を書きます。参列者が多いことは故人のはなむけになるので、人数が多くても全員分書きましょう。

会葬御礼は参加できなかった友人たちの分も受取り、後日渡しましょう。友人たちには、会葬礼状とお礼の品物を渡すことで、預かった香典を受付の人に渡して、記帳したことがわかります。

記帳イメージ

Q:親友の親が亡くなってしまいました。こちらからお手伝いを申し出るべきでしょうか。
親友なら早急に申し出を。

訃報を受けた段階で、すぐに申し出をしましょう。友人は悲しい気持ちと葬儀の準備などもあり、忙しくしているでしょう。友人からは頼みにくいことなので、こちらからお手伝いしたいと申し出ることで、親愛の情を表わすことができます。

Q:香典袋に名前を書く薄墨の筆ペンが無い場合、普通の筆ペンで書くのはNGですか?
薄墨がふさわしいですが、緊急の場合であれば筆ペンで代用しても。

薄墨のペンは、通夜や告別式などの葬儀で渡す香典袋に記名する場合に使用します。「悲しみのあまり、墨をすることもできないほどです」といった深い悲しみの気持ちを表わすものです。
しかし、文具店に行くと香典袋に濃い黒色で文字が書かれたものもあります。薄墨のペンがどうしても用意できなかった場合は、普通の筆ペンで書いても良いでしょう。

Q:キリスト教のお葬式で花が置かれていて、戸惑ってしまいました。
キリスト教の献花は、故人が持てるように捧げます。

キリスト教の葬儀は、仏式での葬儀とは手順や作法が異なるので、初めて参列する人にはわからないことも多いようです。
キリスト教の葬儀では、献花が行われるのが一般的。献花では、自分側に花を向け、茎のを祭壇のほうに向けて、故人が持てるようにして捧げます。あとは手を合わせるかおじぎをしてから、祭壇から離れます。

クリスチャンは、十字を切るしぐさをしますが、一般の人はそこまでする必要はありません。献花をすることで、故人が安らかに眠るようにとの祈りをこめてお辞儀をすれば伝わるので大丈夫です。

Q:告別式ではなく「お別れの会」に出席します。供花、香典は不要とのことですが、本当に手ぶらで良いのでしょうか。
念のため香典を用意しておくと安心です。

近年は、告別式をしない代わりにお別れの会を催して故人との別れの時間を過ごすなど、形式にとらわれない葬儀が行われるようになりました。

今回のように主催者が「供花や香典を遠慮します」と言っていても、香典を渡す人はいるでしょう。受付の人に渡してご香典を受け取ってもらえなかった場合は、そのまま持ち帰れば良いのです。備えあれば憂いなしという気持ちで、用意しておきましょう。

お香典イメージ

この記事を監修してくれた会社 西宮・豊中・箕面の家族葬 想愛セレモニー