社外からお客様がお見えになった時の対応の仕方

勤め先企業によっては、あるいは職種によっては、会社の外からお客様がお見えになった時に、対応する役割を任されることも出てくるでしょう。案内したりお茶を出したりする時には、それに必要なポイントやコツがあります。

仕事の内容や交渉などには直接関わることはありませんが、おもてなしがしっかりとできていないと、取引先との関係にも何らかの影響を及ぼしてしまうかもしれません。会社に恥をかかせないように、丁寧にもてなすことを意識しながら振る舞いましょう。

自然な笑顔を絶やさずスムーズに

おもてなしの基本は笑顔。
お客様を出迎える時、応接室などに案内する時、お茶を出す時など、常に笑顔でいることです。

お客様は、お茶を出したりする人の表情や所作もしっかりと見ています。見られていることを忘れずに対応しましょう。動きがぎこちなくならないよう、スムーズに動けるようにもしておいてください。

最初は緊張するかもしれませんが、お客様にとっては新人であるかどうか、慣れていないかどうかは関係ありません。お茶を出す、案内するなどの役割を担うことがわかった時点で、しっかりとシミュレーションをし、各動作がスムーズにできるようにしておくことです。大切なお客様を下座に座らせないよう席次をあらかじめ把握しておいたり、言葉遣いなどもあらかじめ学んでおいてください。

お茶の淹れ方などを学んでおこう

お茶の淹れ方は実際にやってみないとわからないとは思いますが、煎茶やコーヒー、紅茶の淹れ方に関して少しだけ触れておきます。

煎茶の場合、お湯が足りなくならないよう、ポットの中に十分な量を用意しておくこと。沸騰したお湯を、まずはそのまま人数分の湯のみなどに入れておきましょう。これは、湯のみなどを温める効果と、お湯の量を測ることに役立ちます。急須に茶葉を入れますが、薄くなったり濃くなりすぎないよう、1人につき大さじ1杯の茶葉を目安に入れましょう。湯のみなどに入ったお湯を急須に入れ、1分ほど待ちます。お湯が80度前後に落ち着いたら、それを湯のみなどに入れていきますが、湯のみによって濃さが変わらないよう、それぞれに少しずつ入れていくようにしてください。

コーヒーや紅茶は社内にあるコーヒーメーカーやティーバッグなどを使用し淹れていくと思いますが、こちらも濃さや温度に注意すること。なみなみ注ぐのではなく、カップの八分目程度まで入れましょう。

お客様にお茶を出す時の注意点

お茶の淹れ方が上手にできても、それをお客様に出す時に失敗しては意味がありません。人数分のお茶やお茶請けがあるかを確認し、お盆に乗せて持って行きます。
応接室に入る時には声をかけ、軽く頭を下げてから入りましょう。お盆はテーブルにそのまま載せず、できれば手に持ったまま、和室であれば畳に置き、そこから湯のみやカップを手に取り、お客様の前に置きます。湯のみやカップには向きがあることがあるので、特に柄が艶やかな方をお客様に向けるように置きましょう。

スプーンがある時には先が左側、柄の部分が右側になるように置きます。お茶を出す時には上座に座っているお客様から。
全てを出し終わったら頭を下げて退室します。

既に交渉や話し合いが始まっていれば、声かけは不要です。

帰るお客様を見送る時のポイント

お客様が帰るまで、おもてなしは続いています。その姿が見えなくなるまで見送るようにしましょう。自社ビルであればビルの外まで案内し、お客様の姿が見えなくなるまで対応しなければいけません。

自社ビルでなければ、他の企業に迷惑にならないよう、エレベーターまでお見送りするのが基本。お客様の乗り込んだエレベーターが1階に着くまで見届けましょう。