今後の関係や商談結果にも関わる接待への挑み方

企業と企業の関係を密にし、時に物事の進むスピードに大きく影響する接待。これがうまくできるかどうかで、会社の命運が変わることすらあるのです。接待をセッティングする側は、おもてなしの心を持って、その全ての作業を行わなければいけません。

何を持っておもてなしとなるのか、その具体的内容と意識、これを把握しておきましょう。

接待をセッティングする上で押さえておくべき情報

何も考えることなく接待をセッティングすることはできません。関係を築き、また、商談をうまく進めるためにも入念なリサーチをした上でお店を決めるなどの準備を行うようにしてください。

接待をセッティングする上で押さえておかなければならない情報には、以下のものがあります。

  • ・人数の把握(先方とこちら、両方の人数の把握が必要)
    ・予算(商談内容や先方との関係によって決定)
    ・先方の好み(食べ物や雰囲気の好き嫌いによってお店を選択)
    ・決定したお店の情報(店側と連絡を取り合い、必要であれば打ち合わせの上、お土産も用意してもらう)
    ・席次などに問題はないか(人数や誰が来るのかを把握し、店内の構造も考慮して決定)
    ・日時と場所(先方にも正確に伝わっているか再度確認)

これらの情報を押さえた上で、お店にもしっかりと予約を取り、その旨を先方に確実に伝えること、これも忘れないようにしてください。

事前に料理の内容も確認しておくとよいでしょう。送迎に関する打ち合わせもしておくこと。お店に直接来てもらうのか、あるいは車などで迎えに行くのかの確認は必須。
相手に迷惑がかからないような準備をしなければいけません。

席次の設定と確認は入念に

接待を設定する上で、絶対に間違ってはならないのが席次です。テーブル席、円卓、座敷、これらお店や部屋の構造によって、席次は変わってきます。最上座はどこなのか、それ以下の順番はどうなっているのかなどを事前に確認しておきましょう。基本的には、出入り口から最も遠いところにある席が最上座です。

ただし、例えば座敷などで1つのテーブルの1辺に複数の人が座る場合、出入り口から最も遠い辺の真ん中が上座、その両端が2番目、3番目という順番になることもあります。必ずしも最も奥の席が最上座とはならないのです。これは床の間の位置などによっても変化するので、安易に決めるのではなく、しっかりと確認してから決定し、案内するようにしてください。

お酌の方法を徹底すること

接待と言えば、お酌。まずしてはいけないことは、相手に手酌をさせること。これをさせた時点で接待は失敗だと思っておきましょう。先方のコップの中身が減ってきたら、自然な形でビール瓶などに手を伸ばし、お酌をしてください。必ず両手で行うこと。細かいことですが、ビール瓶のラベルが上を向くようにしながら注ぎましょう。

もし先方にお酒を注いでもらう機会があれば、それに甘えてください。この場合もコップやおちょこを両手で扱うこと。注いでもらったら、すぐに口をつけるのがマナーです。

会計の済ませ方はスマートに

接待を行った時に気をつけたいのが会計の済ませ方。できれば事前に支払っておくこと。お店で先方を見送る時には、それが終了してから代金を支払ってください。一緒にお店を後にする時は、お店を出る前に中座し、その時に支払いましょう。トイレに行くフリなどをし、会計に行っていることが相手にばれないようにしてください。

接待ですから、必ず領収書も受け取っておくこと。書き間違いや書き損じなどがないかを確認することも忘れないでおきましょう。