社内文書も社外文書ももちろん大切。
しかし、それ以上に大事にしたいのが「社交文書」です。
取引内容が書かれていたり、あるいは公的な文書ではない社交文書ですが、会社同士、人間同士をしっかりと繋いでくれる役目を担います。
社交文書にはどのようなものがあるのでしょうか。
また、どのような心構えでそれを作成すべきなのでしょうか。
作成時に戸惑わないよう、ここで一通りのことを学んでおきましょう。
社交文書で重要なのは「気持ち」
社交文書というのは、気持ちを表現するものです。形式なども大事ですが、それもすべては気持ちがあってこそ。
誰に出すのか、どのような種類の文書なのかにもよりますが、できるだけ自分の気持ちが表現できる形で作成していくようにしましょう。
例えば、パソコンやワープロなどで作成したものよりも、手書きの方が気持ちは伝わるはずです。
相手の住所や名前から中身まで、できれば手書きで作成してください。それだけでも、社交文書における重要な部分を逃さずに閉じ込められるでしょう。もし手書きが難しい場合には、自分の名前や中身の最後だけでも手書きにするなどし、気持ちがこもった文章であることを示しておくと、それが相手にも伝わるはずです。
押さえておきたい社交文書の種類
社交文書にはさまざまな種類があるので、代表的なものを中心に覚えておいてください。
・業務上の挨拶状
仕事に関係する文書です。
例えば、転勤や退職など環境が変わった時に作成するもの。
会社の場所が変わったり、新しい営業所ができた時などにも挨拶状を作成します。
・季節に関する挨拶状
年賀状や暑中お見舞いなどの挨拶状がこれにあたります。
・案内や招待に関する文書
会社で何かイベントを開催する時や、パーティーなどを行う時に作成・送付する外交文書です。
・お見舞いに関する文書
親しい人や仕事関係者に対する病気見舞いなどの文書です。
・お祝いに関する文書
開業祝いや、何かの賞を受賞したことなどを祝う時に作成・送付する文書です。
・贈り物に添える文書
お中元やお歳暮などを送る時に作成する文書です。
他にも、お礼状や詫び状などさまざまな外交文書が存在しています。
文書という表現では堅く感じますが、言ってみれば手紙の要素が強く、作成時にはそれに関する知識なども必要となってきます。
オーソドックスな社交文書の構成
どのような種類なのか、内容はどんなものなのか、これによって文書や手紙の構成は変わってきますが、ここでオーソドックスなものについては触れておきたいと思います。まず気をつけたいのが、頭語と結語。「拝啓」で始まり「敬具」で終わるなどのルールがあるので、これに注意しながら作成しましょう。
いきなり本文に入るのではなく、まずは前文から。前文は挨拶です。特に、時候の挨拶で始まるのがマナーなので、これを省かないこと。そして本文を書いていきます。
本文が終わったら、今度は末文ですが、これも挨拶の一種。決まり文句を幾つか押さえておき、適切なものを選び使うようにしましょう。
後付けは日付と、会社から送るのであれば社名、部署名、役職名、氏名の順番で書いていきます。
その後ろに相手の社名や役職名、氏名を宛名として書くようにしましょう。
必要であれば最後に「追伸」と書き、文章を書き添えます。
どのように社交文書を送る?
社交文書の送り方ですが、これも種類や内容によります。ただ、詫び状やお礼状をはじめ、文面が長くなる時には封書を選択しましょう。
ハガキに細かな字で書くのは失礼な行為。手紙という形で送るようにしてください。ハガキで送ってもいいのは年賀状などの挨拶状や病気見舞いなどです。
招待状や案内状は、返信が必要であれば往復ハガキなどを利用します。