私は現在50歳の女性です。
今から紹介する体験談は、私が29歳の時のことです。
私は、市役所に勤務していました。
当時、私は入社5年目でした。
私は、外国人登録という仕事をしていました。
外国人登録の仕事は、私が当初思い描いていた仕事内容と、実際の仕事内容が大きくかけ離れていました。
私が思い描いていたのは、外国人の方と、英語でコミュニケーションをとれる仕事でした。
でも、実際にその仕事をしてみると仕事の内容は、毎日パソコンに張り付いて、ひたすらデータ入力をする仕事でした。
その上、こなさなければならない仕事量は、山のようにあり、毎日夜10時頃まで残業をする日々が続きました。
しかも、仕事は1人で担当することになっており、誰かと共同で作業することはできませんでした。
それで、私は毎日寒い時も暑い時も、エアコンの切れた事務所に一人残って、残業する日々が続いたのです。
それに加えて、さらに直属の私の上司である当時の係長は、私の仕事に全く理解を示してくれませんでした。
いつも係長は、私が一人残業しているのを横目で見ながら、「先に帰るぞ」と言い残して、帰ってしまっていました。
全く手伝ってくれない上司
私はそんな係長に対して、 いつも不満を抱いていました。
「少しぐらい私の仕事を手伝ってくれてもいいのに」 いつもそう思っていたのです。
その不満は、私の中で、日々大きくなっていきました。
その係長は、仕事を手伝ってくれないだけでなく、私の仕事を全く理解していませんでした。
時々、私は係長から呼び出され、「この仕事は、何を意味するのか?」と尋ねられることがありましたが、 私が一生懸命説明しても、その意味すらも理解することがなかったのです。
「あんたの言う意味が分からんのよ」 私は、係長によく言われていました。
その言葉を聞くたび、私は気分が落ち込み、「どうせ理解してもらえないのなら、自分の仕事を係長に説明する時間に、やらなければならない入力作業をこなして早く帰りたい」そう思うようになりました。
それに加えて、当時の課長からは、「毎日残業していると、体調を壊すといけないから、残業せずにできるだけ帰りなさい」 と言われていました。
残業するなといわれてもせざるをえない状況に
私は、いつもそれに対して心の中で、「私だって、好きで残業しているわけではない。できれば早く帰りたい。残業するなと言うのなら、この仕事量を減らすか、誰かと二人で作業できるように仕事の分担を変えてほしい」と思っていました。
仕事量の多さと、上司の理解のなさから私はしだいに体調を崩すようになり、本気で仕事を辞めたいと強く思うようになったのです。
そのことについて、私はもちろん係長に、何回か相談し自分の辛さを訴えたりもしました。
ところが、 係長からは信じられない言葉が返ってきました。
私は、今の仕事量は多くどうしても残業しないと仕事がどんどん溜まっていてしまうこと、仕事を2人で分担してできるようにしてほしいことを係長に訴えたところ、係長は「同僚に、私の口から仕事を手伝って欲しいと直接頼んでみてくれ」と言ったのです。
私は、その言葉に反論はしませんでしたが、唖然となってしまいました。
心の中で、「それこそが係長の仕事ではないの? 他の仕事もあり、忙しそうにしている同僚に私の口から頼めない」そう思っていました。
結局、係長にいくら相談しても埒が明かないと思った私は、課長に仕事量の多さと事務分担について考えてほしいと訴えることにしました。
すると、課長は「係内の事務分担については、係長の仕事だから今すぐにどうこう出来ないが、来年異動願いを出せば、君を移動の部署に触らせてあげることはできる」と言ってくれました。
それで、私はその部署を1年で異動になり、問題は解決しました。
私は当時、親や同僚の友達にも相談はしましたが、解決には繋がりませんでした。
今は、その仕事はやめたので、仕事のストレスは全く感じなくなりました。
これから転職を考えている方に、私から言えることは、仕事の問題については、一人で悩んでも解決しないので、ダメかもしれないと思っても上司に相談してみることが、1番の解決法につながるということです。