書類を保存する期間などルールを決めること
仕事をしていると、書類がどんどん増えることはあっても減ることはまずありません。
ビジネスでは数多くの書類を取扱い、書類の数は日々増え続けています。
しかし、書類がたくさん増えてしまって、ふだん見ることがないからといって、自分の勝手な判断で書類を処分してはいけません。書類には重要度が低いものもありますが、法律上「○年間は保存すること」と定められた重要な書類もあります。仕事上、なんらかのトラブルが生じた場合に、書類を保管しておけばそれが証拠書類となることもあります。自分ではそれほど重要な書類ではないと思っていても、法律で定められた保存期間があることを知るとともに、きちんと整理するように心がけましょう。
とくに、文書のファイリング(文書を整理すること)作業は、自分の判断で行うのではなく、その部署でのやり方が決められていることもあるので、きちんと確認してからそのルールに従い、ファイリング作業を行うこと。とくに保存期間が定められたものではなく、自分が作成した書類をデスクの引き出しなどに自分で整理する場合は、後で簡単に探せるように、取引先別・案件別など、きちんと分類しておくと良いでしょう。
不必要な書類を保存して整理すると、必要な文書を探すのに手間がかかることもあるので、自分で作成した文書で、とくに保管する必要がなければ、処分すること。
共有するデータは整理する必要はありません
パソコン内に文書データが溜まっている場合は、自分用の端末だけにするのがデータ整理の基本です。パソコンで文書を作成すると、どんどんデータ量が増えてくるので、定期的に整理する必要があります。
しかし、注意しなければならないのは、整理が必要なのは自分が作成した文書データのみで、共有フォルダやサーバー内の文書データなどは、自分個人のものではないので、勝手に整理してはいけません。共有フォルダやサーバー内のデータは、データ管理の権限を持つ社員や専門職の社員などが整理します。自分の判断で共有フォルダやサービー内のファイルを整理すると、他の社員がそのデータを探しにくくなり、重要なデータが万が一、消えてしまうなど、トラブルの原因となります。
あれば便利! 書類の整理・ファイリングにおすすめのグッズ
書類の整理やファインリグ作業にあれば便利なグッズについて、ご紹介しましょう。
トレー・クリアフォルダ・クリアファイル・ファイルボックス・バインダー式ファイル・クリアブックなどのグッズがあると良いですね。文具店やホームセンターに行くと、これらのグッズが販売されていますが、100円均一ショップでも販売されているので、ぜひ揃えておくと良いでしょう。
トレーは、新規作成した文書や未分類の書類を一時的に保管する時に使うことが多く、クリアファイルは、使う頻度が高い書類や現在進行している仕事に関する書類などを入れると良いでしょう。クリアファイルの中に書類を挟み込んで保管しておけば、書類を保護することができます。
クリアフォルダ(クリアホルダ-、またはクリアホルダ)は、書類を挟んで入れてレールで固定すれば小冊子のようになります。何種類かの色があるので、重要度の高い書類など色で分類することもできます。
ファイルボックスがあると、厚い書類やクリアファイルなどを入れてまとめて保存することができます。書類を長期間で保存する場合は、バインダー式ファイルやクリアブックなどがあると便利ですね。
使用頻度が低いものの、一定期間は保管が必要な書類やすでに修了した案件などの書類を、バインダー式ファイルやクリアファイルにまとめて入れると良いでしょう。
クリアブックの中身は、透明なポケットが何枚も入っていて、その中に書類をはさんで入れます。1案件につき1つのファイルにまとめて案件名を表紙に書いておけば、必要な時すぐに取り出せます。
ビジネス書類を上手に整理するには
整理上手な人は仕事上手、書類の整理をきちんとしている人は仕事が迅速で丁寧だと言われていますが、逆に言えばビジネス書類をきちんと整理・収納できない人は、書類が必要な時に探すのにも時間がかかり、仕事効率が落ちてしまうこともあります。
そこで、ビジネス書類の整理の上手な方法についてご紹介いたします。
ビジネスにおける書類の整理について、大きく2つに分類することができます。
一定期間は保存・保管しなければならない書類には、契約書類や経理に関する書類などがあります。
重要な書類ですから、その会社または部署のやり方に従い、きちんと保管します。
もうひとつには、社内で個人的に作成した資料や書類などがありますが、これらの書類は自分でルールを決めて、必要な時にすぐに取り出せるように、きちんと分類して保管します。
ビジネス文書のファイリングの流れ
契約書類などの重要書類のファイリングについては、その企業や部署でのやり方がありますので、ここでは、個人的に作成した文書や資料などをファイリングする作業の流れについてご紹介しましょう。
手元にある書類を4つに分類する作業
個人的に作成した書類や資料を大きく4種類に分類する作業から始めます。
1.会社で保管する文書
2.すでに修理要した案件について書かれた文書
3.案件やプロジェクトなど現在進行中のもの
4.まだ作業がスタートしていない新規の案件。これから取りかかる予定のもの
さらに細かく書類を分類する作業
会社で保管する文書については、その会社のルールに従って保管します。
上記の2~4までの書類について、ファイリングする作業では取引先ごと・案件ごとに分類する、またはその両方で分類しても良いです。
紙の大きさで分類するよりは、書類が作成された日時の古い順、書類の名前、書類の種類で分類すると、書類が必要な時に探しやすくなります。
分類した書類を整理・収納する作業
現在進行中の案件や新規案件はクリアファイルに整理しておくと良いでしょう。
すでに終了した案件は、長期間での保存が必要となるので、バインダーに整理して、現在進行中の案件や新規案件とははっきり区分すること。
バインダーやクリアファイルに見出しをつける
終了した案件の書類を整理する時は、バインダーへ1つに書類をまとめたら、背表紙に取引先の名前や案件名、日付を書いて番号をつけます。
現在進行中の案件や新規案件の書類を整理する時は、大きな付箋紙を使って、案件名を記入しクリアファイルの中に貼っておく。
または、見出しシールがあればそれを使うと良いでしょう。
ファイルを保管する
クリアファイルやバインダーにまとめた書類を、ファイルボックスやデスクの引き出しなどに保管する。
【注意点】
※すでに終了した案件でも、後になって書類を探す必要が出てくることもあります。
勝手な判断でシュレッダーをしたり、処分することのないように注意しなければなりません。
作成した書類を何年間保存すれば良いのか、きちんと確認しましょう。
※社内に書類を共有する保管スペースがあれば、ルールに従うこと。
パソコンで作成したデータを管理するには?
パソコンで作成した文書や資料のデータ管理は、どうすれば良いでしょうか。
紙で作成した文書は、1枚1枚見てから日付順などに並び替えることもありますが、パソコンのデータは、ファイル名に日付や案件名を入れておけば、自動的に並び替えされます。作成したフォルダの数が多くても、名前・更新日時・種類・サイズなどの項目を任意に選択して、降順または昇順に並び替えをすることができます。
用途別や案件別、取引先別など、フォルダを作成してデータをまとめて入れておけば、見やすくなります。
パソコンで作成したデータの管理について、重要ポイントをあげると、データを紛失することがないように、バックアップを必ずとること。
パソコン内にデータを保存したら、ハードディスクに保存するなど、万が一、データを消失させては大変ですから、その都度バックアップをとる習慣をつけておくと良いですね。
毎日バックアップをとるのが面倒であれば、3日に1度、または1週間に1度はバックアップをとるように習慣づけましょう。
社内で共有する文書や資料について
社内で共有する文書や資料は、重要な書類のひとつですから、長い間手元に置いておくと、他の社員に迷惑をかけることもあるかもしれません。閲覧が終わったら、早めに返却して元の場所にきちんと戻してしましょう。
これまでのまとめ
書類の整理は会社・部署のルールに従うのが基本
会社ごと、または部署ごとに書類の分類の仕方や保存の仕方、分け方などが異なる場合があります。書類の保存期間と整理について、その会社・部署のルールに従うこと。
すぐに取り出せるように工夫すること
書類を上手に整理するには、ある程度の工夫が必要です。溜まった書類をただ整理すれば良いというものではなく、後になって書類を探す時にすぐに取り出せるように考えて整理すること。書類を探すのに時間がかかるようでは、仕事効率にも影響するので、スピーディーに書類を出せるようにしておけば時間の無駄を省くことができます。