何気ない雑務が会社を支える屋台骨になる

雑務に対する考え方を改める

雑務とは「いろいろと細々した用事」の事を指して使われている言葉です。
細々した仕事と聞くと、あまり重要な仕事ではないというイメージを持たれる方も多くいらっしゃいます。
どのような組織でもそうですが、目立つ仕事だけが重要ということではありません。

会社は体に例える事もできます。
体の中には脳や心臓や目など、重要な部分を占めている部分もあります。
しかし体の各部が目や脳であったなら、歩くこともできず、また聞くこともできません。
足の小指がないなら、上手くバランスを取って歩くこともできません。
つまり会社も会社を左右するような重要な仕事だけを行なって機能するわけではなく、その重要な仕事を行えるようにするための補佐的な仕事もあるということです。
この補佐的な仕事を行う人がいなくなると、重要な仕事はうまく進まなくなるわけです。

ですから、まず雑務があまり重要ではないというイメージを持たないようにしなければなりません。
目立つ仕事を支えている仕事が雑務であるという誇りを持つ事が重要です。
一般的な雑務としては、コピー資料の準備、来客への接待、銀行の手続き、備品の管理などの業務があります。
ではそのような雑務を具体的にどのように行うべきでしょうか?

雑務を行う時には手を抜かない

すべての雑務は真剣に取り組まなければなりません。
誰でもできる仕事と考えるのではなく、1つ1つの仕事をどのように最善を尽くして行うことができるのかを考えるなら、自然となすべき仕事が見えてくるものです。
例えばコピーを取る際にも、相手が見やすいようにコピーを取り整理することができます。
また部品の管理に関しても、雑務で行えることがたくさんあり、会社の貴重な経費を大きく削減することも可能になります。
つまり、雑務であっても会社の経営に大きく関係しているという事になります。

例えば、コピーに関する経費を1回当たり5円削減できたとします。
1日300回コピーを取るとすると、1日の削減費は1500円であり、一月45,000円、年間であれば540,000円の削減になります。
1回のコピーに関する経費をさらに削減できるなら、年間に削減できる経費はさらに増えることになるので、いわば1件の新規の受注を契約するのと同じ程の利益を会社にもたらすことになるわけです。
これは決して小さな貢献ではないでしょう。

他には、取引先からの来客の接待などもあります。
何も考えずに接客を行うと、来客に対する失礼な態度を取ってしまう可能性があり、それによって商談が破断になってしまうこともあり得ます。
来客にとってこちらが誰であれ、会社の社員という印象になるので、お茶汲みなどの雑務に関しても会社に対する影響は決して小さなものではありません。

そして備品管理の仕事も決しておろそかにはできない重要な仕事です。
消耗品や文房具といった備品は、無くなってしまうなら非常に不便であり、業務が滞ってしまうことすらあります。
常に在庫を確認しておくだけではなく、特定の備品がどれくらいのペースで消費されているのか、きちんとデータを取ることもできます。
そのデータに基づいて備品を確保しておくことで、他の社員の仕事をサポートすることができます。
加えて予算の範囲内で、もっと効率の良い器械を導入することによっても、会社の経営に協力することもできるでしょう。
その際にも、やはり正確で詳細な見積もりや使用状況のデータを作成することも大切です。
このように雑務と呼ばれる仕事であっても、それぞれがとても重要な役割を持っていることがわかります。
さらにコピーの取り方や資料の綴じ方についても、会社に貢献するにはどうすれば良いでしょうか?

コピーの取り方や綴じ方に表れる「相手を思いやる気持ち」

コピーの取り方と綴じ方という単純作業の中にも、相手を思いやる気持ちが表れるものです。
コピーは相手が読みやすく、扱いやすいように工夫されているべきです。

コピーを取る時には、写真や画像やグラフなどのデータがつぶれてしまわないように、印刷モードや濃度に調整するようにしましょう。
使用する紙のサイズは統一する事によって、使用する人は資料を扱い易くなります。
ただし、どうしてもA4の資料の中にB5の資料を入れなければならない時には、A4サイズの紙にB5サイズの資料をコピーすることで大きさを揃えます。
また資料が厚くなりすぎてしまうと、相手が扱いづらくなってしまうので、可能な限り両面コピーを活用し、資料の厚みを少なくできるようにすることも大切です。
資料の綴じ方は横書きの資料は左綴じ、縦書きの資料は右綴じなど工夫をする事によっても、会議に参加する人に協力することもできます。