私は47歳の男性です。25歳の時に、広島のある学習塾に転職した時の出来事です。
私は、その当時家で中国新聞(現在は、求人広告は掲載されていません)を購読していたので、毎日求人広告を見ていました。
95年の1月にその学習塾の求人案内が掲載されており、且つ丁度その時期に出ていたリクルート社のB-ingにも求人が掲載されていたので、それを見て応募しました。
履歴書を郵便で送った後に、文書で会社説明会・面接の案内が届いたので面接を受けることにしました。
会場は、テレビ局の子会社のRCC文化センターで行われましたが、異常な位女性の数が多く、男性は僅かしか来ていませんでした。
私は早く行ったので一番前の席に座っていたのですが、会社説明会の際に、TV番組のビデオを見せられました。
しかし、頭出しが巧くいかなかったのでこの会社は段取りが悪い会社かも知れないと思いました。
怪しさバツグンの会社説明会
担当の者が、その場で塾長に怒鳴られていたので感じの悪さが増しました。
そして、説明会の時には日経新聞のコピーが配られて、この様な塾であるといった説明がありましたが、私が不審そうに話を聞いていると、塾長が取ってつけた様に「この後の面接の後に、RCC文化センターの喫茶室でコーヒーを飲んで帰っていいです。塾の名前を言えば、タダで飲んで帰れる様にしておきましたので。」と言うので、私は益々怪しいと思いました。
求人広告には、希望職種を明記する様に書いてあったので、私は生徒の指導をする「教務」を書いて郵送したのですが、説明会の時に「採用後、希望職種と違う職種に配属することになった場合、採用に応じますか?」と書かれた紙が配られました。
私は、教務を希望していたので、そのまま教務のみ希望と書いて提出しました。
その後面接になったのですが、面接は塾長と塾長の次男の専務が行っていました。
私が教務を希望していることについて、塾長が「最初の2か月は研修期間なので、研修ということで営業をやって欲しい。その後、教務の仕事に就いていく方向にします。」と言いました。
また、給与面について私が遠方から通うようになることを話すと「通勤手当は、貴方が仕事をやってくれるなら幾らでも出します。」と言いました。
私は、その言葉を信じて面接を終えてコーヒーを飲まずに帰宅しました。
数日後に、採用通知書が届き、私は研修ということで出社しました。
入社当日。話が違う!!!
その時に塾長は「皆さんには、売上高を伸ばして頂きたい。」と言ったので、私は「騙された。」と思いました。
しかし、塾長が甘言を弄し且つ塾長が本当のことをなかなか言おうとしないので、私は研修期間が終われば教務の仕事に就けると思っていました。
しかし、研修期間中に入社した人が、早い人では初日、そうでない人も歯抜けの様に居なくなっていきました。
私は、研修期間が数日終わった後に、全員でホテルのレストランでのお食事会に出席していたので、それ程気にしていなかったのですが、後で思うに、最初に怪しいと思った時に、この場合面接時に辞退するか、研修初日で辞めるかを取った方が良かったと思いました。
お食事会ともなれば、採用された側も会社側に情が移って辞め難くなるので、おかしいと思った時は、その時点で会社から離れた方が良かったと思いました。
何もかもウソ。どんでもないところへ入社してしまった
実際、私は、塾生に今度「教務」を担当する人だと紹介されたりしていましたが、後になって給与が遅配しているだけでなく、求人広告に掲載されていた各種社会保険完備というのも虚偽案件で社会保険未加入であることがわかりました。
私が本当に教務の仕事に就けるかどうかを塾長に確認したところ「ここには、そんな仕事はない。営業をやって貰う。」と言われたので、私は「名ばかり正社員」ではなかったかという気もあり、また他の正社員も休日なしでこき使われている者(専門学校卒)も居たので、この会社は今で云うブラック企業と思いました。
私は、同僚に求人を出しているところにクレームを言うべきかを話しましたが、同僚は「そんなことをしても無駄ですよ。」と言い退職してしまいました。
私も、そんなものだろうと思い、退職しました。着ブラック企業に引っ掛らない様にするには、会社の規模に比して大きなことを掲げているところは避けること、気になる会社は法人登記簿をチェックして、その会社の事業内容をチェックして、本業とかけ離れたことが書かれている会社は近付かないということです。
この塾は、登記簿に学習塾の経営以外に飲食店の経営等が掛かれており、本業以外のことが書かれていたので正に、当て嵌まると思いました。
こうした会社は、本業不振の場合やインチキをしている場合があるので要注意です。
私がこの学習塾を退職した後、この学習塾は閉鎖しました。
組織の実力以上のものを見せようとしている組織には関わらない方が賢明です。