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取引先企業などへ訪問する時の注意点やマナー

職種によっては、自分の会社を飛び出して、取引先企業などへ赴く機会もあるでしょう。

ここでもしマナー違反があったり常識を知らないとなれば、取引の話自体が破談となってしまうかもしれません。

円滑に取引を行い、友好な関係性を維持するためにはどのようなことを意識しながら他社へ訪問すればいいのか。これを見ていきます。

相手企業の社屋周辺でも気を抜かないこと

取引先企業の社屋に入ってから人の目やマナーを気にしても遅い、まずはこれを頭に入れておきましょう。どこで誰が見ているかわかりません。訪問前に相手企業の社屋近くにあるコンビニ、本屋、カフェなどで時間を潰す人もいるかもしれませんが、そこでも相手企業の社員が見ているかもしれないことを意識しながら振る舞うようにしてください。もっと言えば、自分の会社を出た瞬間から、すべての行動が見られていると意識すること。

自社を代表して訪問するわけですから、自分の印象や振る舞いによって会社そのものの信頼やブランドに傷がつく可能性があると思っておく必要があるでしょう。

他社を訪れる前にチェックしておきたいこと

取引先企業などを訪れる時には、事前にチェックしておきたいことが幾つかあります。

  • ・髪型や服装、メイクなど、身だしなみに乱れはないか
    ・自分の名刺や打ち合わせ等に必要な資料はすぐに取り出せるようになっているか
    ・相手企業の担当者の部署や役職、氏名などは確認できているか
    ・商談や打ち合わせなどの流れや内容を把握できているか

これらはどんな場合でも必ず必要となるチェック項目。
自分の会社を出る前にも確認し、相手企業にお邪魔する手前でも、今一度確認するようにしましょう。

相手企業へ訪問してからそこを出るまでの流れ

いよいよ相手企業へ訪問します。この時、社屋に入る前に、冬であればコートやマフラーなどは脱いでおくこと。携帯電話も電源を切っておくか、マナーモードにしておきましょう。

受付に行くのは約束の5分前。もちろん、身だしなみは完璧でなければいけません。

受付では、社名と部署、名前を名乗り、約束している人物の部署と氏名と時間を伝えてください。指示や誘導に従い、移動します。椅子があれば座っても構いませんが、荷物などは椅子に置かないこと。この時、使用する資料などを取り出しておくか、すぐに取り出せる状態にしておきましょう。

商談相手が現れたら、椅子から立ち上がります。しっかりと丁寧な挨拶を行い、必要に応じて名刺交換を行いましょう。相手に座ることを促されたら着席してください。

名刺は机の隅の方に置いておきます。商談や打ち合わせが開始したら資料等を使って進めていきますが、常に相手のことを考え、わかりやすい説明を心がけましょう。

また、相手の話もしっかりと聞き入れる姿勢を持ってください。終了したら部屋を出ますが、最後の挨拶もしっかりと行い、また、受付にも頭を下げて相手企業を後にします。

コートやマフラーを身につけるのは社屋を完全に出た後です。

上司や先輩などに付き添う場合は?

上司や先輩に連れられて取引先企業などに行くこともあると思います。
この時の注意点も幾つか押さえておきましょう。

まず、上司や先輩よりも派手な格好や髪型をしてはいけません。
また、上司や先輩の後方を歩くようにし、前に出ないように気をつけましょう。

名刺をだしたり挨拶をするタイミングは、上司が先。上司に促されたり紹介されたりしたら、そこで初めて名刺を渡すなどしてください。

座る位置は上司が上座。上司が座ったのを見届けてから座りましょう。

資料などを用意するなど、上司がスムーズに商談に入れるような心配りを忘れないでください。

接客

来客対応がスマートにこなせると自分だけではなく会社のイメージアップに繋がります。受付担当を任されている場合でなくても、必要なスキルですので接客の基本マナーは心得ておく事をお奨めします。

来客対応の基本は笑顔です。受付にいる場合でも、その他の場合でも来客に気づいた場合は、「いらっしゃいませ」と笑顔で対応します。それから、アポイントの有無、担当者、お客様の企業名、所属部署、お名前などを確認してください。その後、担当者に連絡し、対応について指示を仰ぎます。

担当者が自分の場合

来客の予定がある場合は、予め対応場所を決めておく事をお奨めします。来客があってから慌ててる事がない様に、会議室や応接室の予約が必要な場合は、予約をしておきます。来客に応じた対応場所についてご紹介します。

応接室…重要な商談に対応する場合は、社内の応接室や会議室を使えるように確保しておきます。

喫茶店…社内に適当な場所が確保できなかった場合は、会社の近所の喫茶店などを利用します。

オフィス内…短時間で済む用件であれば、オフィス内の一角を利用しても大丈夫です。

立ち話…書類を受け渡すなどの簡単な用件のみの場合は、受付などで挨拶と受け渡しを済ませても大丈夫です。




印象の良い受付

来客は、先着順で対応します。あくまでお客様は平等に対応します。来客対応が集中した場合は、「少々お待ち願います」と一声かける事をお奨めします。

受付では、相手の社名と所属部署、お名前を必ず確認してください。アポイントを取っていない場合でも、取次ぎを頼まれた場合は、必ず担当者に確認し指示に従う必要があります。ただし、担当者が居留守を使いたい可能性を考慮した上で、在席だと悟られない様に連絡をとる気配りが必要です。

セールスの方が受付を訪れる可能性もありますが、セールスだからといってぞんざいな対応をすると会社のイメージを損なってしまいますので、あくまでもお客様として、言葉を選んだ上で対応する必要があります。

案内のマナー

担当者に来客を案内するよう、指示を受けたら、来客に行き先を告げ、2、3歩先に立ち案内します。必ず、お客様のペースに合わせて歩いてください。

エレベーターに乗る場合は、扉が開いたら、ボタンを押し来客に先に乗ってもらえる様、促します。案内人は、操作盤の前に立ちエレベーターを操作しますが、お客様にお尻を向ける事が無い様に、体をやや斜めに向けてください。

案内中に上司に会った場合でも、通路を譲る必要はありません。ただし、お客様と関係のある部署の上司の場合は、お客様を紹介する事をお奨めします。

案内の基本

行き先を告げ、案内役が先導します。2,3歩先に立ち案内しましょう。歩く速度はお客様に合わせ、常に来客の様子に気を配って。手のひらで行き先を指し示し、来客に話しかけながら斜め前を歩きましょう。

エレベーターに乗る場合、操作ボタンに近い位置が下座です。お客様は必ず上座へ誘導します。エレベーターのドアが開いたら、ボタンを押したまま来客を先に乗せます。ただし、誰も乗っていなければ案内人が先に乗って誘導すること。案内役は操作盤の前に立ってエレベーター操作をします。このとき、お客様にお尻を向けないように体はやや斜めに向けます。

階段では案内役が後からついていきます。ただし、お客様が女性の場合は断りを入れてから先導する場合も。

案内中に上司に会った場合、決して道は譲らず状況に応じて紹介を。上司だからといって道を譲ってしまうと、後ろを歩く来客にもよけさせることになるので、失礼にあたります。たとえ社長や重役に会っても、そのまま進みます。自分の上司や、来客とかかわりのある部署の上司に

会ったときは、お客様と会う目的の人物でなくても紹介しましょう。

応接室(会議室)に入る際のマナー

①ノックをする…手違いで部屋が使用されている場合を考慮して、部屋に入る前は必ずノックしてください。

②扉を開き、お客様を部屋にお通しする…外開きの扉の場合、扉を開きお客様に先に中に誘導します。内開きの扉の場合、扉を押して自分が先に部屋に入り、扉を抑えた状態でお客様を誘導します。退室の際は、「担当の者が参りますので、しばらくお待ちください」と声をかけてください。

③お茶を出す…担当者が対応できるまでに、時間が必要な場合は、お茶を運んで勧めてください。

見送りのマナー

見送りの際は、玄関先まで送るのが原則ですが、高層ビルの上層部にオフィスを構えている場合などには、エレベーター、または階段の前までお見送りください。ただし、頻繁に訪れる気のおけない来客が見送りを断った場合は、応接室の扉を出たところでお見送りをしても大丈夫です。

見送りの際には、帰る事を急かしている様な印象を与えてしまわない事です。こちら側から話を切り上げてしまうと、良い印象に繋がりませんので、次の予定が入っている場合は、予め伝えておく事をお奨めします。

お客様がたくさんの荷物を抱えている場合、こちらがお土産を持たせた場合などには、かならず玄関先までお見送りください。

見送りの際は、相手の姿が見えなくなるまでその場を離れてはいけません。商談が思ったように運ばなかった場合でも、丁寧にお見送りください。エレベーター前で見送る場合は、エレベーターの扉が閉まるまで、お客様が車をご利用の場合は、車が見えなくなるまで見送る必要があります。

おみやげを受け取る際のマナー

手渡されたお土産は、必ず両手で受け取ってください。「ご丁寧にありがとうございます」とはっきりとお礼を告げて頭を下げてください。

案内した際に、お土産を受け取った場合は、お礼を告げ部屋を退出した際に、担当者にお土産をいただいた旨を報告してください。担当者が改めてお土産のお礼を伝える事で印象が良くなります。

お土産がお菓子だった場合、お茶をお出しする際に出しても構いませんが、「おもたせで恐縮です」と一言添える事を忘れないでください。

応接室の使い方

お客様には、上座をお勧めして座っていただきます。「こちらにお掛けください」と上座を指し示すと、お客様が迷う事無く座席に着く事ができますので、上座、下座の位置については、把握しておく事をお奨めします。

予約しておいた応接室が、片付けられていない場合は、まずは、すぐにお通しできる部屋を探してください。他の部屋が準備できない場合は、先に部屋に入り部屋を片付けてください。

応接室でなく、社愛の打ち合わせコーナーなどを利用する場合は、社内の様子が見えない様な配慮が必要です。

担当者の都合により、場つなぎを指示された場合は、仕事の話以外の世間話などで時間をもたせてください。

来客の際の対応

●担当者が対応できるまで時間が必要な場合は、大体の目安を伝えることをお奨めします。お客様に待つ時間がとれるか判断してもらう必要があります。

●商談に必要な資料などは、予め、人数分準備しておきます。担当者が資料の準備の為に、入退室を繰りかえすと、落ち着きの無い印象を与えてしまいます。

●対応できる時間に限りがある場合は、「○時から別件の予定が控えております」と、予め予定の時刻を告げる事をお奨めします。

●緊急の別件の対応で対応できない場合は、代役を依頼します。多忙な場合であっても、あいさつをし、対応できない事と代役を紹介する必要があります。

お茶出しのマナー

<日本茶の淹れ方>

1.人数分のお湯飲みを準備します。お湯飲みに沸騰したお湯を注ぎ、温めておきます。