admin

友達との会話とは違う!ビジネスシーンの会話の心得

 

ビジネスをする上で会話をする機会はたくさんあります。

プレゼンテーション、取引先との交渉、商品の宣伝、商談、会議など多岐にわたります。

会社の代表として話すのであれば社員へ向けた言葉、会社を代表して他社やメディアに対して配信する言葉など、会話に関係する場面がさらに増えてきます。

人と話すことが好きという方でも、ビジネス会話はできないということがよくあります。なぜでしょうか?一般の会話とビジネス会話では決定的に異なるところがあります。

それは明確な目的を持って会話を行うということです。

友人や家族と会話をする時に、目標を持って話しをする事はほとんどないでしょう。ですから会話の内容はとりとめのないものでも問題はありませんし、緊張せずに話しをすることもできます。

しかしビジネス会話はそうはいきません。

会話によってこちらの目的を達成するという明確な意図があります。

だからこそ、日常の会話と同じようなスタンスでビジネス会話を行ったとしても結果を残すことはできません。

ビジネス会話の基本は2点に集約されます。

1つ目は簡潔で分かりやすい事、2つ目は内容や話し方が相手に失礼にならない事です。

この2点がきちんと行えていないのであれば会議や商談やプレゼンの途中で「それで何が言いたいの?」「もっと簡潔に説明してもらえますか?」と言われてしまう可能性が高くなります。

会話は言葉だけで行なうわけではない

日常会話の際にはあまり意識をしていなくてもできることが、ビジネス会話ではできないということがよくあります。

例えばアイコンタクトを保つ事、豊かな表情で情報を伝える事、こうした点はビジネス会話の際も重要な要素になります。

しかし正式な場で発言をする時は非常に緊張するものなので、この2点が上手にできないと感じておられる方も少なくありません。

目は口ほどに物を言うという言葉が表しているように、この2点ができていないと多くの情報を伝え損なってしまいます。

視線をキープすることで商品や企画に対する熱意や自信を伝えることができ、逆に視線をそらすことは自信のなさや伝えようという気持ちの弱さと感じさせてしまうことがあります。

そして豊かな表情は相手の心を開きこちらの意図を受け入れやすくし、真剣な表情は情報の重要性や思いの強さを表現することになります。

ビジネス会話の基本を忘れてはいけない

ビジネス会話の基本は相手に失礼がない事、回りくどくなく簡潔であることです。

話しを準備する時にはこの点を常に意識しなければなりません。

例えば商品や企画への思いが強すぎてしまい感情をコントロールできなくなってしまうと、熱意は伝わるかもしれませんが相手が願っていること、つまり商品や企画の内容やメリットや利益率などの理解ができなくなってしまいます。

これでは先程のビジネス会話の基本がまったく反映されていません。

常に冷静に丁寧な言葉を選び、相手が聞きやすいかどうかを自己吟味する必要があります。

相手が聞きやすいもしくは理解しやすい話しには「いつ」「どこで」「だれが」「どのように」「なぜ」「いくつ」「いくら」といった情報が必ず含まれているものです。

自分のビジネス会話にはいつもこうした情報が含まれているか確認してみましょう。

そして相手が理解しやすいように文はできるだけ短く要点を際立たせることができます。

「ココからがポイントになります」と述べたりして、会話のポイントを明確に述べることも相手の理解に繋がりますので良い方法です。

仕事のミス!謝罪の仕方を基本からチェック

ビジネスの場でミスをすることは誰にでもあると思いますが、つい自分を守ろうとしてしまいませんか。ミスをした時に大切なのは、保身に走ることではなく、素直に自分の失敗や過ちを認めて謝罪することです。ミスの対応によって、ビジネスパートナーと今後とも良い関係が続けられる可能性もありますし、下手をすると信用を失くしてしまうこともあります。

ビジネスでの謝罪の仕方は、意外とテクニックが必要です。決まったステップを踏んでいくことがポイントになるので、頭に入れておきましょう。

基本は「すぐに謝罪する」「相手の気持ちに寄り添う(共感する)」という点。

ただし、単純に謝れば良いというものではなく、謝罪の気持ちをちゃんと伝える必要があります。相手の立場に立って、嫌な思いをさせてしまったことや迷惑をかけたことについて心から謝罪することが第一です。

今後ともより良い関係を築いていけるように、基本的な謝罪の方法を身につけておきましょう。

1、謝罪にふさわしい服装や心構え

謝罪時のスーツ&ネクタイ・服装・身だしなみ

人は思っている以上に、見た目の印象に左右されるものです。いくらしっかり謝罪をしても、スーツやネクタイの色柄、服装によっては「本当に謝罪する気持ちがあるの?」と疑われてしまうことも。

謝罪に行く時には、いつも以上に服装や身だしなみに気をつけるようにしましょう。

謝罪する時のスーツの色は、濃い灰色(ダークグレー・チャコールグレー)がおすすめです。グレーは控えめで刺激が少ない色で、相手を緊張させない効果が期待できます。

ただし、明るいグレーはカジュアルになりすぎるので避けて。柄が目立つものも不適切です。無地もしくはシャドウストライプを選びましょう。

定番の黒色のスーツは、主張が強く、威圧的な印象を与えてしまいます。また喪服のようにも見えてしまい、良い印象を与えるのは難しいので、謝罪時には着ないようにしましょう。

 

ワイシャツは白色でOKです。白色は潔白・清潔感を感じさせる色なので、謝罪時にも適しています。ただし、カラフルなボタンやステッチ(縫い目)があるものは、カジュアルに感じられることもあるので、避けた方がベター。

シンプルできちんとアイロンのかかった白いワイシャツを着ましょう。

男性の場合は、ネクタイの色・柄も重要です。

怒っている相手を落ち着かせるには、青色系が有効と言われています。青色は誠実さ、真面目さ、信頼のイメージがあります。とくに紺色は落ち着いた雰囲気も兼ね備えているので、謝罪時のネクタイにぴったり。

ただし、いくら青色系でも派手な柄やストライプはNGです。謝罪時のネクタイは、紺色の無地でツヤは控えめなタイプがおすすめです。

ベルトや靴は黒色で統一しましょう。茶色の靴やベルトはカジュアルに見られてしまうこともあるので要注意です。時計やアクセサリーも華美なものは避け、質素なものを選びましょう。大振りのピアスやイヤリングは謝罪には不適切なので、外しておくこと。

ヘアスタイルも見た目の印象に関わってくるので手を抜かずに。ボサボサのままや、寝ぐせがついているのは問題外です。清潔感のあるヘアスタイルを心掛けましょう

髪の毛が長い場合、お詫びで頭を下げる時に髪が邪魔になるのはよくありません。ひとつにまとめておきましょう。

お詫びをする時の表情

相手の目を見て神妙な面持ちで。お詫びの気持ちを言葉で伝えるだけではなく、相手の話をよく聞きましょう。相手の目を見るとはいっても、凝視するのはNG。鼻のあたりで視線を上下させれば、不自然さや圧迫感のない見つめ方になります

お詫びをする時の姿勢

お詫びをする時には、姿勢にも気を配ること。手を後ろに組んではいけません。必ず前で組みましょう。お詫びをする時に頭を下げる場合、最も丁寧な位置になる正面から頭を下げます。背筋をきちんと伸ばして、45度のおじぎで謝ること。

頭を下げる時に背筋が曲がっていたり、軽く頭を下げる程度では、謝罪の気持ちが相手に伝わるどころか、かえって悪い印象を与えることもあります。真摯な気持ちを姿勢で表しましょう。

また、頭を下げた時にすぐに頭を上げるのではなく、お詫びの気持ちを伝えるために、頭を深々と下げてできるだけ長く下げること。相手が怒っている時に、深く長く頭をさげて悪いことはなにもありません。

失敗を相手に許してもらおうとするのではなく、自分が心から反省していて相手に詫びる気持ちを素直に伝えることが肝心です。

お詫びをする時の話し方

お詫びをする時は、声の出し方や話し方にも十分に配慮する必要があります。服装や髪形、お辞儀の仕方などは、相手の目に直接伝わりますが、声と話し方は、相手の耳に直接伝わります。

お詫びをする時は、普段話している時よりも低いトーンで、落ち着いた雰囲気で話すように心がけること。通常、ビジネスの場では、相手に良い印象を持たれるように笑顔で明るくハキハキと話しますが、お詫びをする時は不自然な明るさや高い声で話すのは、その場の雰囲気にはふさわしくありません。

また、早口で話すのでは相手に謝罪の言葉が伝わらないので、言葉を慎重に選び普段よりもゆっくりとした口調で落ち着いて話すこと。

2、言葉でお詫びをする

相手が何に対して怒っているかはともかく、不快な気分にしてしまったことは紛れもない事実です。まずは最初に「ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません」と、事実に対して謝罪するのが鉄則です。

謝罪の言葉の一例

「誠に申し訳ございません」
「今後、このようなことがないように、周知徹底いたします」
「深くお詫び申し上げます」
「大変ご迷惑をおかけいたしました」
「弁解の余地もありません」
「勉強不足で申し訳ございません」
「私の力不足です」

2、不快に思っていることに共感する

相手が不快に思っていることに共感していることを伝えることも大切です。相手は、「こちらが怒っている理由について、本当に理解してくれているのか」と疑問を抱くものです。そのため、相手に共感していることが伝えられれば「この人はちゃんと対応してくれる」と信頼が生まれます

共感を伝える言葉の一例

「おっしゃる通りだと思います」
「私でも、同じように感じたと思います」
「ご指摘はごもっともです」

3、ヒアリング&分析をする

相手が何に対して怒りを感じているのか、真摯な気持ちをもって相手に伺うこと。相手から話を聞き出す場合はクッション言葉を使うと、相手に対して優しい印象を与えます。
話しを聞いたら、どのような点が悪かったのか、どのような落ち度があったのか分析をし、対策を検討することを相手に約束しましょう。

クッション言葉の一例

「お手数ですが」
「大変恐縮ですが」
「恐れ入りますが」
「差し支えなければ」

4、解決策を提案する

相手から要求された内容について、可能な限りできることを慎重に判断します。例えば新商品との交換、代金の返金など、代替案を提案しましょう。

お願いの言葉の一例

「お許しいただけませんでしょうか」
「ご了承いただけないでしょうか」
「ご理解いただけないでしょうか」
「お返事お待ち申し上げております」

5、最後は指摘への感謝を伝える

 

締めくくりは、相手に指摘してもらったことへの感謝の言葉でまとめます。こちらから感謝の気持ちを伝えることによって、相手の気持ちも鎮まる可能性が高くなります。




感謝の言葉の一例

「貴重なご意見をありがとうございます」
「ご指摘いただき恐縮しております」
「恐れ入ります」

ビジネスの相手を不快な気持ちにさせる一言とは?

何気なく発した言葉が、相手をよりいっそう不快な気持ちにさせてしまうこともあります。

とくに、謝罪の言葉を伝える時には「だって」「だけど」「ですが」「でも」といった逆接のフレーズは禁物です。たとえば、相手がこちらに文句を言っている時に、相手の話を聞いた後に「ですが、そんなはずはございません」といった言い方は、かえって相手を怒らせてしまうこともあります。

謝罪の際に使ってはいけない言葉とは「そんなはずはございません」「お言葉ですが…」「存じません」「それはできません」「本当ですか」「先ほどもお話しましたが」などです

このようなフレーズは、相手の言うことを認めていないように受け取られたり、言い訳のように聞こえたりします。また、こちら側に非がないことを強調しているような印象を与えかねません。かえって話がこじれたり、さらに悪い印象を与えてしまう危険があります。

また、「お言葉ですが…」「お言葉を返すようで恐縮ですが」という言い方は丁寧な言い方だと思うかもしれませんが、相手の発言に対して意見を述べる時に使う言葉なので、使い方によっては相手に不快な印象を与えることもあります。

とくに、お詫びをする時や謝罪をしなければならない時は、相手に言い返して意見をするのはNG。こちらに非があることを認めた上で、相手に対して否定的な言葉や批判的な言葉は使わずに、相手の話をじっくり聞く姿勢をとりましょう